2024年度管楽コンクール高校生の部で優勝したのは、小泉加奈(こいずみ・かな)さん。現在高校3年生です。小学校3年の時、吹奏楽部に入りフルートを始めたという小泉さん。今回の優勝の喜びと普段の練習や将来への思いなどを伺いました。
小泉さんは、第21回日本ジュニア管打楽器コンクール金賞。第20回ソロ・コンテストいばらき県大会金賞 げんでん音楽賞。第21回日本ジュニア管打楽器コンクール金賞。第21回ソロ・コンテストいばらき県大会金賞、げんでん音楽大賞。第25回ソロ・コンテストいばらき県大会金賞、げんでん音楽賞。第42回 全日本ジュニアクラシック音楽コンクール 第3位。ソロコンテスト第21回関東甲信越支部大会 審査員 清水大輔賞。第44回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール第4位。第46回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール第5位等ここには書ききれないくらいの輝かしい受賞歴があります。
小6のころコンクールで演奏した時、初めて暗譜で演奏したのですが、楽譜がないことに不安でした。演奏が上手くいった達成感より暗譜でできた達成感を感じたという今の演奏からは考えられない話でした。
フルートを始めたきっかけは、小学校3年生の時の吹奏楽部のコンサートを見てカッコいいなと思ったそうです。吹奏楽部に入っていた姉の影響もあり、同じ楽器を演奏するようになりました。吹奏楽部に入る前から姉からフルートを借りて演奏していましたので、すんなり入れました。その後、中学でも部活動で吹奏楽をやっていました。
今回のコンクールには、フルートの先生に勧められて参加したという。優勝と聞いて、「日頃から練習してきた成果が認められた気がして嬉しい気持ちでいっぱいです」と嬉しそうに応えてくれました。今回優勝できたのはどこがよかったのか尋ねると、「フルートの曲は穏やかなイメージがありますが、私が選んだ曲はパワフルな曲。そこが周囲と違って目立っていたのかもしれません。今回、大きな失敗はなかったけれど、過去一番に演奏ができたわけではないですが、演奏したホールは、全体に響いたので、すべての観客に届けることをイメージして演奏できました」と語りました。
ふだんは高校の部活動で練習時間を確保しています。休日や部活動が休みの日は家で練習しています。家での練習は防音室があるので時間を気にせずできるという小泉さん。毎日吹かないと音色に響きます。現在通っている学校では、毎日自己探求として2時間は好きなことができますから、そこでしっかり練習します。
フルートは、一般の人もイメージしやすい楽器ですが、奥が深く、息の入れ方で尺八のような音や、今どきのポップな音も出せる幅の広さが魅力です。フルートは優しい音が多くの人のイメージではありますが、私にしか出せないパワフルな音色がとても好きという小泉さん。楽器の音色は演奏する人の性格が影響します。自分ももともと元気なタイプで、活動的です。フルートの音色を聞けば性格もわかるということも言われています。
輝かしい受賞歴のある小泉さんですが、スランプもありました。高校入学後、どんなに練習しても自分が望むような結果に結びつかず、毎日試行錯誤をしていたこと時がありました。そのころに毎日試行錯誤をしていたことで、今回の良い結果に繋がったと思います。その頃はコンクールに参加しても結果が出せず、やりたくない時期がありました。そんな時、周囲にやさしい言葉をかけてもらったり、モチベーションが上がる言葉をかけてもらったりしていました。そうやって皆に応援してもらっていたからがんばれましたと言う小泉さん。スランプを乗り越えられたのは、何回も練習して譜面を体に叩き込むことと、暗譜での練習時間をしっかりとるようにしました。技術の面でも、メトロノームでリズムを調整するなど工夫しました。
将来はソロやオーケストラで活躍できるようなフルーティストになりたいと語る小泉さん。
そのために、日頃から積極的な姿勢で音楽に向き合い常に向上心を持ち、多くの人に感動を与えられるような人になりたい、オーケストラで活躍できるようなフルーティストになりたいです。そのために、日頃から積極的な姿勢で音楽に向き合い常に向上心を持ち、多くの人に感動を与えられるような人になりたい」と真摯に語ってくれました。
今は音楽大をめざして準備をしている小泉さんは、指導者を重視して受験校を検討しています。小泉さんの個性をのばしてくださる指導者に巡り合えることを祈っています
※文中の学年・年齢は、エントリー時のものです。
※インタビューは8月に行いました。
全国大会での小泉さんの演奏はこちら。